[2026.03.21] 米国: 通商法122条に基づく全世界一律10%追加関税が2/24発効(7/24まで150日間) | 中国: 日本企業40社を輸出管理リストに追加(2/24施行)
Trade Regulation Intelligence

日系企業の貿易オペレーションに
影響する規制変動を追跡する

米中対立の激化、EU環境規制の本格適用、そしてサプライチェーンの構造転換。 2026年、日系企業の貿易実務は前例のない複雑性に直面しています。 本サイトでは、実務担当者が「今、何をすべきか」を判断するために必要な規制情報と、 DXによる対応策を提供します。

3
主要規制領域を監視
40+
日本企業が中国輸出管理対象
10%
米国122条追加関税率
Last updated: 2026-03-21 — Sources: JETRO, 経産省, 商務部, EU Commission
01 — Regulation Tracker
主要規制動向

日系企業の貿易実務に直接影響する3つの規制領域を継続的に追跡。 各トピックの緊急度とビジネスインパクトを明示しています。

緊急 — Critical

中国:日本企業40社を輸出管理コントロールリスト・注視リストに追加

2026年2月24日、中国商務部は第11号・第12号公告で三菱重工、IHI等20社を輸出管理コントロールリストに、 さらに20社を注視リストに追加。対象企業への中国原産デュアルユース品の輸出が原則禁止され、 第三国経由の再輸出も規制対象。

2026-02-24 施行 | 根拠: 両用品目輸出管理条例
DX示唆: サプライチェーン上の中国原産品トレーサビリティの即時可視化が必須。 取引先の規制リスト該当チェックの自動化が急務。
緊急 — Critical

中国:対日デュアルユース品目の全面輸出規制強化

2026年1月6日、商務部公告2026年第1号にて日本の軍事ユーザー・軍事用途向けの 全デュアルユース品目の輸出を即日禁止。レアアースを含む広範な品目が対象となる可能性。 改訂版規制品目リストは168ページ、数千品目に及ぶ。

2026-01-06 即日施行 | 影響範囲: 最大10.7兆円規模
DX示唆: HSコードベースでの規制品目自動スクリーニングシステムの導入、 代替調達先の検索・評価を支援するサプライヤーデータベースの構築。
要注意 — Warning

米国:通商法122条に基づく全世界一律10%追加関税

2026年2月20日、米連邦最高裁がIEEPAに基づく相互関税を違憲と判断。 直後にトランプ政権は1974年通商法122条を根拠に全世界一律10%追加関税を発動。 2月24日発効、7月24日までの150日間の時限措置。15%への引上げの可能性あり。

2026-02-24 ~ 07-24 | 税率: 10% (→15%の可能性)
DX示唆: 関税率変動シミュレーション機能を持つ原価管理システム、 HSコード別の累積関税率自動計算ツールの導入。
要注意 — Warning

米国:通商拡大法232条に基づく分野別関税の継続

自動車・同部品に25%の追加関税(日米合意によりMFN含め15%に引下げ済)。 鉄鋼・アルミニウム・銅・木材に25%。半導体・医薬品にも232条調査進行中。 分野別関税はIEEPA違憲判決の影響を受けず継続。

継続中 | 根拠: 通商拡大法232条
DX示唆: USMCA原産地規則充足状況の自動判定、 部品の原産国構成比率を可視化するBOMトレーサビリティ。
準備必須 — Action Required

EU:CBAM(炭素国境調整措置)本格適用開始

2026年1月1日よりCBAM本格適用。鉄鋼、アルミ、セメント、肥料、電力、水素の輸入者に CBAM証書の購入義務。EU-ETS無償排出枠は2026年から段階的に2.5%削減、2034年全廃。 オムニバス簡素化パッケージ(2025年10月発効)で手続き一部緩和。

2026-01-01 本格適用 | 対象: 6品目カテゴリ
DX示唆: 製品別CO2排出量(Scope1/2/3)の自動算定システム、 サプライチェーン上の排出データ収集・報告の自動化。
要監視 — Monitor

EU CBAM:対象品目拡大の可能性

欧州委員会は2025年末までにCBAM適用範囲の見直し報告書を提出。 有機化学品、ポリマー(プラスチック)、さらに鉄鋼・アルミの川下製品(自動車部品、機械製品) への拡大が有力候補。2030年までにEU-ETS全セクターへの拡大が目標。

拡大検討中 | 影響: 自動車・機械セクターに波及
DX示唆: 製品ライフサイクル全体のカーボンフットプリント算定基盤の先行構築。 将来の規制拡大に備えた柔軟なデータモデル設計。

02 — Regulatory Timeline
2026年 規制タイムライン

今年の主要な規制イベントを時系列で整理。対応準備のマイルストーン設定にご活用ください。

2026年1月1日
EU CBAM 本格適用開始
CBAM証書の購入義務が開始。鉄鋼・アルミ等6品目カテゴリが対象。EU-ETS無償排出枠の2.5%削減も同時開始。
2026年1月6日
中国:対日デュアルユース品全面輸出規制
商務部2026年第1号公告。日本の軍事関連エンドユーザー向けの全デュアルユース品目の輸出を即日禁止。
2026年1月7日
中国:日本産ジクロロシラン反ダンピング調査開始
日本産輸入ジクロロシランに対するAD調査を開始。半導体関連素材への波及に留意。
2026年2月20日
米連邦最高裁:IEEPA関税を違憲判断
国際緊急経済権限法(IEEPA)に基づく関税賦課は大統領の権限を超えると判断。相互関税の法的根拠が崩壊。
2026年2月24日
米国:122条関税発動 / 中国:日本企業40社リスト追加
米国は通商法122条に基づく全世界一律10%追加関税を発動。同日、中国は日本企業40社を輸出管理対象に追加。
2026年7月(見通し)
USMCA見直し協議期限
北米3カ国によるUSMCA見直し。自動車原産地規則の変更可能性。日系自動車メーカーのサプライチェーンに直接影響。
2026年7月24日
米国:122条関税の期限(150日間)
通商法122条に基づく10%追加関税の期限到来。延長・税率変更・新措置への移行等の可能性。

03 — Tariff Overview
米国追加関税 主要措置一覧

2026年3月時点で発動中の主な米国追加関税措置。複数の根拠法に基づく関税が累積適用される点に注意。

措置 根拠法 対象 税率 状況
一律追加関税 通商法122条 全世界(一部品目除く) 10%(MFN税率と合算) 発動中
自動車・同部品 通商拡大法232条 全輸入自動車・部品 MFN含め15%(日米合意) 発動中
鉄鋼・アルミ・銅 通商拡大法232条 全輸入鉄鋼・アルミ・銅 25% 発動中
半導体 通商拡大法232条 半導体製品 未定 調査中
医薬品 通商拡大法232条 医薬品 未定 調査中
デミニミス撤廃 大統領令 全世界・全品目 800ドル以下免税の撤廃 発動中
規制対応を支えるDX施策

規制の複雑化に人力で対処し続けることは限界があります。 テクノロジーによる自動化・可視化が、コンプライアンスとオペレーション効率の両立を可能にします。

🔍

規制リスト自動スクリーニング

取引先・品目が各国の規制リスト(中国管理制御リスト、米国EAR/SDN、EU制裁リスト等)に該当するかを、 受注・発注時点で自動判定。人的確認工数を90%削減。

📊

関税シミュレーション・原価管理

HSコード別の累積関税率を自動計算し、調達先・輸送ルート変更時のコスト影響をリアルタイムで可視化。 関税率変動シナリオ分析を支援。

🌱

カーボンフットプリント算定基盤

CBAM対応に必要な製品別CO2排出量の算定を自動化。 サプライヤーからの排出データ収集、EU報告フォーマットへの自動変換まで一気通貫。

🔗

サプライチェーン原産地トレーサビリティ

部品・素材レベルでの原産国・加工国を追跡。USMCA原産地規則充足率や、 中国原産品混入リスクの自動検知を実現。

貿易書類デジタル化・RPA

インボイス、パッキングリスト、原産地証明等の貿易書類の作成・照合を自動化。 通関手続きの迅速化とヒューマンエラーの排除。

🛡️

コンプライアンス・ダッシュボード

全取引の規制適合状況をリアルタイムで一元管理。 リスクスコアリングによる優先対応の判断支援、監査証跡の自動記録。

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